空は流れ、時も流れ、 あれからいくつの日が過ぎたのだろう。 「いつまでそこにいるんですか?」 下に佇む赤毛の相棒が立ち上がりこちらを見つめた。 風になびく髪をうっとうしがり、片手で押さえる。 「ああ、ごめんね、今戻るよ。」 隣に並ぶと感情の無いような顔がこちらを見る。 「何してたんですか?」 「ん、ちょっとね。」 「…そうですか。」 一瞬怪訝そうな顔で見つめるが、追求はしない。 それがこの子の性質なのだと最近気付く。 もう一度空を見つめた。 きれいな丸い雲を見つめ、少しほくそ笑む。 あの子もどこかでこれを見てるだろうか。 「置いていきますよ。」 気付くと赤毛の相棒は随分先に行っていた。 「ああ、待ってよう!」 丸い雲に別れを告げて赤毛を追い掛けた。 |