ぽ ぽ ぽ ぽ ぽ ぽ 電灯に灯りがともる。 とたんに街に光りが溢れる。 高台に独りただずむ少年は街を見つめた。 ひとつ、またひとつ、と街に光りが溢れる。 少年が息をつくと、 白く蒸気が上がる。 そしてそれは黒い空へと消える。 あたりは乾燥していて 少年はしきりにまばたきをしながら、 街を見つめる。 人々の営みを見つめる。 少年が深く息を吐くと 白く蒸気が上がり、 黒い空へと消えていった。 静かに瞼を落とし、 しばらくして また街を、人々を見つめると、 ───── 変わりたい ですか? それもまた、黒い空へと消えていった。 変わるべきは、 世界なのか それとも 営みと日常。 変わってしまっても、慣れればいいのだ。 変えるか、変わるか。 大事なのは何処か。 |